ヤギを飼っていて感じた嬉しい出来事

対馬という離島に移住して、自然は沢山あるのにふれあえる動物が極端に少なくて驚き、離島=ヤギのイメージだったのに、対馬にはヤギが全然いなくて、なら自分で飼っちゃおうと楽観的な動機から、でも飼うならしっかりと勉強して、準備も整えてからと2025年5月末に2頭のヤギをお迎えしました!ヤギを飼うと決めて思ったことは、ヤギを飼っている人がみんな「ヤギはいいよ〜」とニコニコと話すこと。島でも少しずつヤギ飼いが増えてきててネットワークも出来てきた!みんなで一緒に幸せなヤギライフを目指しましょう!!
夕方のごはん準備のひとコマ|ヤギと暮らす島の日常
毎日、朝と夕方にヤギのお世話に行っている私。
今日はちょっと嬉しい出来事があったので、忘れないうちに書き残しておこうと思う。
いつもより少し早めに夕方のお世話に出かけた日のこと。
草刈り鎌を片手に、今日のごはん用にヤギたちの大好きな青草を準備していた。
ヤギ飼いあるある!“雑草対策なのに草刈りしてる”矛盾
ヤギを飼い始めた理由のひとつに「雑草対策」がある。
でも実際に飼ってみると、ほとんどのヤギ飼いが感じるであろう“ある矛盾”に気づく。
雑草対策でヤギを飼っているのに、なぜ私は毎日草刈りしているのだろう…?
そう、ヤギのためにわざわざ草を集めているのだ(笑)
しかも我が家のヤギたちは好き嫌いがあるので、結局「食べそうな草」を選びながら刈る始末。
ヤギ飼いの90%はきっと同じことを思っているはず。
初めて話した集落のおばあちゃん
そんなことを思いながら草を刈っていると、近所のおばあちゃんが散歩の途中に声をかけてくれた。実は、顔を見たことはあっても、ちゃんとお話するのは初めて。
おばあちゃん曰く、昔はご自身のお父さんもヤギを飼っていて、ミルクを搾っていたそう。
「ヤギのミルクを取る予定はあるの?」「何歳のヤギ?」と、たわいもない会話がとても温かかった。
嬉しかった言葉
おばあちゃんはこんなことも言ってくれた。
「昔はこの集落にも人がたくさんおったけど、今はほんとに少なくなった。
でも、あの小学校の跡地でヤギを飼ってるのを見て、“若い人が頑張ってるな”って思ってたよ。毎日お世話してキチンとしてるのが嬉しい。応援するけんね。」
そう言われた瞬間、胸の奥がじんわりと温かくなった。
自分たちの小さな挑戦を見てくれている人がいるって、こんなに嬉しいことなんだなと思った。
私がヤギを飼う理由
ヤギを飼うことにした理由は、ひとつではない。
前にも書いたかもだけどここで少し、私なりの“ヤギを飼う理由”を書いてみたい。
1. ミルクが欲しかった
単純だけど、ヤギのミルクを飲んでみたかった。
この島には牛はいるけど酪農はなく、牛乳はすべて島外からのもの。
「牛は無理でもヤギなら…」と考えたのが始まりだった。
2. チーズを作りたい
もしミルクが取れるようになったら、自家製チーズを作りたい。
販売までは難しいかもしれないけど、家族で食べる分くらいならきっとできる。
そんな小さな夢を持っている。
3. 子どもたちが遊べる“触れ合いの場所”を作りたい
でも、今となってはこれが一番の理由になっている。
私の住む島には、子どもたちが自由に遊べる場所が少ない。
自然はたくさんあるのに、動物と触れ合える場所はほとんどない。
だから「ヤギと触れ合える場所を作りたい」と思った。
廃校になった小学校のグラウンドを見つけたとき、
「ここならできるかもしれない」と心が動いた。
ヤギのお世話体験やエサやり体験、将来的には幼稚園や小学校への出張イベントもしてみたい。
そんな夢を少しずつ形にしているところだ。
「応援するよ」の一言が支えになる
おばあちゃんにもこの想いを話したら、
「若い人がそういうことをしてくれるのが本当に嬉しい」と言ってくれた。
そして「今度お茶飲みにおいで」とまで。
たぶん最初は社交辞令かもしれないけど(笑)、
もう少しお話できるようになったら、本当にお茶を飲みに行ってみようかなと思っている。
おわりに|ヤギとの暮らしが教えてくれること
ヤギを飼い始めてから、日々の小さな出会いや気づきが増えた。
「草刈り」という何気ない作業の中にも、
人とのつながりや島の温かさを感じることができる。
ヤギとの暮らしは手間もかかるけど、その分たくさんの優しさと笑顔をもらっている。
これからも少しずつ、この小さなヤギのいる風景を広げていけたらと思う。